最初に学ぶプログラミング言語は

In Praise of Scripting: Real Programming Pragmatism - Lambda the Ultimate

IEEE Computer に掲載された一記事に対する LtU での議論。 CS 教育に用いる言語 ― つまり「大学で最初に教えるプログラミング言語」は,いいかげんスクリプト言語を選んでもいいのでは? という意見。

本当にショックなのは,プログラミング言語の学術コミュニティが,スクリプティングによってプログラミングの現場に引き起こされている大きな変化を受け入れずにいるということです。オブジェクト指向パラダイムに夢中になるがあまり,特に学部生のカリキュラムにおいて LAMP (Linux-Apache-MySQL-Perl/Python/Php) ツールセットを受け入れようとしません。より多くのプログラミング理論がより優れたプログラミングの実践を導き出すと頑なに信じているばかりで,現場の現実が見えなくなってしまっているようです。

実際のCS教育がどんな風になっているかは,僕には分からない。ただ,例えば本屋のコンピューター関連書籍のコーナーなどに行ってみると,いまだにC言語でプログラミングの入門をうたう新書が置いてあったりして,少し哀しい気持ちになったりすることがある。

(Abstract より)
筆者は,生徒たちは他人による制約を嫌うことを覚えるよりも前に,彼ら自身の可能性を愛することから覚えるべきであると強く主張したうえで, Java ではなくスクリプト言語を最初に学ぶことを勧めます。

この10年の間, PerlPHP, JavaScript などのスクリプト言語は,スクリプト言語という存在の意味を大きく塗り替えてきたと思える。たった今,この画面の中で起きている「コンピューティング」にしてみても,これらのスクリプト言語は大きな役割を担っている。もう,スクリプト言語は単なるユーティリティじゃない。スクリプト言語が「コンピューティング」する時代なんだ。だから,「コンピューティング」について学びたければ,まずはスクリプト言語に触ってみればいいんだよ。