DS-10 にダフトパンクを歌わせる

仙台から帰りの新幹線を待っている間のこと。ヨナオケイシさんが「iPhone アプリの iDaftDS-10 上で再現する」という挑戦に取り組んでいることを話してくれた。 DS-10 で「人の声」を真似るというのは,不可能ではないけれど難しい。ただそれが Daft Punk のようなロボ声であれば,比較的自然に聴かせることができるのではないか,というアイデアだった。

DS-10 で「人の声」を出すというテクニックは,以前ヨナオさんが楽曲に使用したり, KORG の金森さんが「ABC の歌」を歌わせたりと,いくつかの場面で見かける機会があった。どちらも詳しくは ASCII.jp の記事において解説されている。

ASCII.jp - DS-10を歌わせる、ヨナオケイシの超絶テク

ASCII.jp - しゃべるKORG DS-10! 驚愕の設定、公開してもイーデスカ?

また,後者の金森さんのテクニックについては KORG DS-10 PLUS 限定版(大人の科学マガジン)においてより詳しく解説されている。

僕はこれらのテクニックを,凄いことをする人もいるものだなあ,と,半ば他人事のように捉えていたのだけれど, Daft Punk をコピーするというアイデアを聞いて,初めて自分でもやってみたいという気持ちになった。これは面白いに違いない……やらなければ!

それで作ってみたのが上のビデオ。どうだろう……それっぽく聴こえる?

この手の声ネタは正解が存在しないため,作る人それぞれで違った結果が得られるのではないかと思う。「大人の科学マガジン」にある金森さんの言葉を借りれば「ものまねと同じで音の特徴を探す。その音にはならないので,見極めが重要」 声ネタに限らず音色作りの類は,イメージする音そのものをゴールとするのではなく,ある程度の妥協を意識的に含めるようにするのが,楽しむためのコツだと思う。そうすることによって,むしろ可能性が広がるという側面もあるように感じられる。