MmmTsssとopenFrameworks

MmmTsss Playful Looper

僕がopenFrameworksに興味を持ちはじめたのは、MITの学生が作った"MmmTsss"という実験的なソフトを見たことがきっかけだった。

MmmTsssは、いわゆるループレコーダーの一種だ。1小節のループの中に音を重ねていくことで音楽のようなものを作り出していく。使い方がとっても簡単で、誰でも遊び感覚で楽しむことができる。上のビデオを見れば、その楽しさはすぐに理解してもらえると思う。適当に音を重ねていくだけで、なんとなく音楽のようなものが出来上がってくるというのは、なかなか不思議な体験だ。

MmmTsssはopenFrameworksを使って作られている。ソースコードは公式フォーラムのこちらの書き込みから取得することができる。ソースコードを覗いてみれば、このプログラムがいかにシンプルな仕組みで動いているか分かるはずだ。ちなみに、音のピッチを変更する処理にはSoundTouchという外部ライブラリが使用されているようだ。

openFrameworksは、実際のプロダクトを制作するには適していない環境だけれど、このようなアイデアや思いつきの検証を行うには良い道具だと思う。

たとえるならば、openFrameworksは使える不用品がいっぱいに詰まったガレージみたいなものだと思う。立派なビルを立てたり、月探査ロケットを建造したりすることはできないけれど、出来合いのものを組み合わせて身近に役に立ちそうなものをサクっと創作することならできる。あとはそこにマクガイバー的な人がいれば、あっと驚くものを作ることだって可能だろう。